蒼色ルーム

はぁーと長い溜息をついてから私は風呂場へ向かう。紺は…入ってるみたい。
いざ、勇気を出して話しかける。



「ねぇ…紺…」

「……は?今の声、葵!?なんで!?」



紺の声は驚いている。
お風呂の中ではバシャンと音が聞こえる

…。

立ち上がった?


「や…桃里さん達が…」

「…なんだよ…あの2人。で?何?」



ちょっと…声が怖いよー。
まさか…怒ってるとか?



「…ごめん、紺。怒ってる?」



風呂場の扉に背中を預けて聞く。



「や、別に?てか、どーして怒るになるんだよ」



だって…風呂場に勝手に来て…。
だから、怒られるかと思ったの。



「……」

「……」



2人とも、無言になる。



「葵には…悪いことした」



いきなり謝られる。
ちょっと、悪い事が多過ぎて何が悪いかわかんないけど…。



「例えば?」

「電車のことと…床のこと」


< 39 / 250 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop