蒼色ルーム
学校が終わると、直行で蒼色ルームという場所へ向かう。地図と住所を見ていた時から思ってたけど、自分の家から結構近い。
「すいませーん。今日からお世話になる遊佐でーす」
インターホンが見つからなくて大声を出す。
けど…全く反応がない。どーゆーことだよ。居ないのかな?
「あのー。すいませーん」
ガチャ。
「聞こえてるよ。ごめんね出るのが遅くなって。」
玄関から出てきたのは優しそうな男の人で、20歳ぐらいかな?
「えっと…丸中さんですか?」
大家さんの名前を呟く。
「あ違う違う!!」
え?じゃあ…誰ですか?
まさか…ドロボウ!?
「俺、204号室の尾崎 瑠威」
あ、ここの住人か。安心した。
普通の一軒家より、少し広い丸中さんの家。多分、部屋割りはされてるんだろうな…。尾崎さん204って言ってたし。
「さ、中に入って。よろしくね葵ちゃん」
「え?あ…よろしくです…尾崎さん」
尾崎さん…今、私の名前言ったよね。私、遊佐としか言ってないのに!!
個人情報漏れてる?急に不安になってきたよ…ここでの生活が。
大丈夫なのかな…。