蒼色ルーム
蒼色14



帰り、千夏が委員会のため先に1人で電車に乗ってると紺が入ってきた。
すかすかなのに隣に座ってきて…でも、何故か落ち着いてしまって…。



だからなのかな?恋バナしちゃったし。
まぁ、反応は薄かったんだけどね。





「あ…あの子。紺の彼女の……」



コンビニで寄り道していると道路の反対側で堂元さんを見つけた。
堂元さんの隣には大人の男の人がいた。



「あぁ…茜?」



紺を見ると少し悲しそうな目で2人を見ていた。



…紺。



「どういう関係なんだろうね。紺は知ってるのかなぁー。なんちゃってー」



知りたいのが半分。

気まづいのが半分。

…な私は少しからかいながら聞く。



「は?知らねーよ。兄貴かなんかじゃねーの?」



見るとさっきまで笑いあっていた顔が無くなっていた。



…怖い。



「…ごめん」



紺って時々本当に怖くなる時がある。
俺の領域に入ってくるなって。
いつもみたいに反撃しようと思ったけど

…今日はやめとく。

強すぎてできないし…しちゃダメだと思ったから。



「いや、俺こそ。ほら、帰るぞ」

「あ…うん」



紺は片手にコンビニの袋を持ち、もう片方の手で私の左腕を掴む。

別にね強く掴まれたわけじゃないよ。だけど…すごくジンジンした。


なんでなんだろ。
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