蒼色ルーム


電車の中では色々な人がギュウギュウ詰め。香水の匂いは臭いし、大嫌いだ。
…危うく、吐きそうになっていると、少しよろけてしまった。


トスン。



「あっっ、ごめんなさい」



隣にいた男子に寄りかかってしまった。
その衝動で肩に頭をぶつけた。



「ちゃんと立ってろよカス」



…は?

少しよろけたんだもん。仕方ないじゃんか。なのに…何?
カスとかさ…そこまで言われなきゃダメ?
私をカス呼ばわりした男子は、駅につくと降りていった。



「あの制服…」



チラッとだけど、あの制服は見たことがある。有名な私立の制服じゃん。しかも、お金持ちしか行かないとこ。
ボンボンは何言っても許されるってか?
腹立つな…。世の中はそんなに甘くないっちゅーの。
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