蒼色ルーム
夜だから少し控えめな桃里さんの怒鳴り声。
「なのに、葵は連絡寄こさねーし、紺は紺で家に戻らねーし」
ごめんなさい。
すごく、迷惑かけちゃった……。
私は泣くのを我慢して紺の手をギュッと握る。
「何かあった後じゃおせぇーんだよ」
桃里さんの怒った…そして、悲しい顔を見て泣いてしまった。
私が何も考えずに行動したから……。
2人を困らせてしまった。
「………っち…………」
桃里さんは舌打ちをすると、2階へ上がってしまった。
「と、桃里さんっっ」
今は名前を呼ぶだけしかできないままでいた。