嫌い嫌いも、好きのうち!

 チョコを渡して、前みたいに話せるようになったらいいなと思ってた。


 考えていたのは、それだけ。


 自分の気持ちを伝えようとまでは、思ってなかった。


 本音を言うと、マリちゃんは呆れたように大きなため息をついた。


「あのさあ、さっきの話ちゃんと聞いてた? 明日チョコ渡せたとして、それで終わってどうすんの!? 大学入ったら彼女できちゃうかもって言ったでしょ!? どこまでバカなのあんたは!!」


 つまり、あたしにどうしろって言うんだ。


 マリちゃんが怒ってる理由がわからない。


 なんせあたし、バカですもん。


 首を傾げてマリちゃんを見ると、頭のてっぺんを強めに叩かれた。


「痛いよ! なにすんのー!」


「あんたがバカだからでしょ!? 明日告白しろって言ってんのよ、さっきから!」


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