私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~
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「気持ちは凄く分かるよ」



瑠衣さんはそう言って、暖かいココアを作ってくれた。



寮の自室でこんなことが出来るのも、元演劇部トップ、そして次期生徒会長候補の威光からだろう。




部屋にはもう一人、瑠衣さんの妹の茉莉衣ちゃんも生活しているが、気を利かせて出ていったようだ。




「……分かる訳無いですよ」




どうしてこう、ひねくれた返事しか出来ないんだろう。

瑠衣さんは真剣なのに。




「そうだね。私が何か言ったって、言うことを聞くような子じゃないもんね、奈緒は」


いたずらっぽく笑われて、私も気持ちが軽くなった。


「でもね、前にも言ったけど、私は奈緒の味方だからね」

「ありがとうございます…」



瑠衣さんが宥めてくれたおかげで、頭も覚めてきた。




──その代わり、現実を突き付けれた。




私……


「これからどうすれば──…」



静架……



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