私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~
7
ちぃちゃんと私は、やっぱり、合わせ鏡の存在だった。
客観的に見れば正反対でも、根本は同じものでできている。
そして、その一方の鏡が、ちゃんと自分と向き合い、想いを伝えてくれた。
次は、私の番だ。
さっきまで重かった足は、驚くほど軽く感じる。
ちぃちゃんの魔法のおかげかな。
さぁ、早く、静架を。
静架を迎えに行かなくては。
そうして足を一歩、踏み出した。
「───奈緒っ!!」
今となっては耳に残って離れそうにない、あの響きが聞こえた。