私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~
その頃、一人紗椰子先輩は…。
「う~ん。学園長の突然の依頼、しかも内容は幻の薔薇園について!そしてその薔薇園の鍵を知る美少女が都合良く現れる……」
「あ、あの…紗椰子先輩?」
色々突っ込みたいんですけど。
しかも…この感じは…
(また、くるかも…)
「謎が謎を呼ぶわね!名探偵の血が騒ぐわ。
よし、調べましょう、薔薇園とやらを!!」
……紗椰子先輩の好奇心の爆発が。
「──と、言うわけで。
瑠衣、よろしくね!」
「はぁ?!」
あぁ、思わず叫んでしまった。
「何言ってるんですか!言い出しっぺは先輩のくせして!」
「だって~、瑠衣だけじゃない、謎の美少女に会ったの」
「確かにそうですけど!でも何で私一人──」
「あのね、瑠衣ちゃん。私たち三年生は本当ならもう引退してるの。それでも二人だけじゃ寂しかろうと思って来てるんじゃない」
「……恩返ししろってことですか……」
「良く分かってるね。──ねぇ、私たちこんな退屈な学園生活には飽き飽きしてるのよ。久しぶりに見つけた面白そうなネタ、そうみすみす逃すと思う?」
「つまり、調べるのは面倒だが結果は知りたい、と。」
私がげんなりした表情で呟くと、紗椰子先輩は──いつの間にか双葉先輩まで──にっこりと頷いた。
結果。
私はかなり面倒な謎解きをしなければならなくなったのだ。