私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~
「ん?あ-、確か右側の髪が長い方が西宮 静架(にしみや しずか)先輩。二年生。もう一方の左側にいる小さい子が笹木 茉莉衣(ささき まりえ)さん。確か隣のクラスだったかな~」
「へぇ…。二人とも演劇部のトップなの?」
「らしいよ~。美和ちゃんが騒いでたから」
美和ちゃんとは私たちのクラスメイトで、演劇部の大ファンらしい。
「何?もしかして『演劇部の皆さんとお近づきになりたぁ~い』みたいな?」
「なっ…?!違うよっ?」
「あ~はいはい分かってるよ。でも実際そうゆう子が後を絶たないらしいよ?だから入部も凄いオーディションが開かれるんだって~」
「えっ」
さすが全校の憧れの的!!
ちょっと気になった自分が恥ずかしい。
そんなこんなしている内に校門の歓声も消えていく。
キーンコーン カーンコーン
「「あぁっ」」
私たちは全速力でクラスへ向かった。