私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~
「それにしてもエリカ、やっぱり保健室に行きなよ。顔色悪いし」
口ばかりは忙しなく動くけど、エリカの顔は青白く、とても体調が良さそうとは言えない。
しかしエリカは頬を膨らませて抵抗する。
「嫌よ!せっかく来たのに…
私、今日から毎日学校に通うつもりなのよ!」
そう言って一切、私とは口をきこうとしなかった。
まぁそのうち辛くなって通わなくなるだろうと私は思ってたんだけど。
…一週間彼女は通い続けた。
といっても殆んど保健室に居たけど。
何でも雪村さんに泣いて止められたんだそうだ。
まぁ…仕方ないよな、何度か発作も起こしてたみたいだし。
──私は過去に三度、エリカが発作を起こしたのを見たことがある。
その時のエリカは本当に苦しそうで…死んでしまうかと思ったくらい。
私は何も出来なくて、ただ背中をさすることしかできなかった。
そして改めて実感した。
エリカは常に、死と隣り合わせの世界で生きている と。