私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~
「ほ、本気、なの……」
小さく震える声。
あぁ、本当はそんな声聞きたく無いのに。
「…本気だよ。もう、決めたから」
しかし私は恐ろしいくらい冷徹な声で言い捨てた。
自分が怖くなった。
私は今、こんなにも愛しい人を裏切り、その気持ちを踏みにじっている。
エリカは火をつけたように激昂した。
「一体おばあ様に何を吹き込まれたの!!退学にするとでも言われたの!?」
「違う!聞いてっ!!聞いて、エリカ…」
最後にはもう泣きそうになっていた。
私も、エリカも。
「エリカ、落ち着いて聞いて。
…あなたは、自分の体のことだけ考えていればいい」
「………何の話」
「分かってるはずだよ。
エリカ、あなたはアメリカのご両親の所へ行く。行って、手術を受けて」
エリカが硬直したのがわかった。
やっぱり学園長から話は聞かされてたんだな。
そして、彼女の引き留めて体に害を与えていたのは、紛れもない私自身だったんだな…。