私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~
8
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
いつのまにか、雪は止んでいた。
さっきまでの喧騒が何処へやら、すっかりと外は静まり帰っている。
私はすっと席を立ち、思い出の教室を後にする。
校舎の中にはちらほらと、長年親しんだ母校を感慨に浸りながら回っている生徒たちがいた。
あぁ…今日が最後なんだ。
目に涙を浮かべて思い出を語る彼女たちを見て、初めてそう思った。
そして、おもむろに歩調を速める。
どうしよう、どうしよう。
エリカに、会いたい!!
私はほとんど駆け足で約束の場所へ向かった。
そこでは相変わらず、冬の厳しさをも糧として色づく薔薇たちが、白雪の間から顔を覗かせていた。
(エリカ…今日が約束の日だよ)
エリカが提案した、あの日の約束───。
「 瑠依 」
………、夢にまで待ち望んだ声が、私を呼んでいる──。
いつのまにか、雪は止んでいた。
さっきまでの喧騒が何処へやら、すっかりと外は静まり帰っている。
私はすっと席を立ち、思い出の教室を後にする。
校舎の中にはちらほらと、長年親しんだ母校を感慨に浸りながら回っている生徒たちがいた。
あぁ…今日が最後なんだ。
目に涙を浮かべて思い出を語る彼女たちを見て、初めてそう思った。
そして、おもむろに歩調を速める。
どうしよう、どうしよう。
エリカに、会いたい!!
私はほとんど駆け足で約束の場所へ向かった。
そこでは相変わらず、冬の厳しさをも糧として色づく薔薇たちが、白雪の間から顔を覗かせていた。
(エリカ…今日が約束の日だよ)
エリカが提案した、あの日の約束───。
「 瑠依 」
………、夢にまで待ち望んだ声が、私を呼んでいる──。