私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~
4
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐後日。
その日のお昼休みも、あの薔薇園へ向かった。
私がどんなに早く薔薇園に着いても、奈緒先輩は絶対に私より早くあのベンチに腰掛けているのだ。
(今日こそは奈緒先輩より先に……っ)
私はダダダダと砂を蹴ってあのベンチを目指した。
こんな姿を教師たちに見られたら、反省文ものかもしれない。
「………あっ」
薔薇の園にたどり着いた。
奈緒先輩は………
来ていないみたいだ。
「やった!」
実は、先輩より早くベンチで待ち、『遅かったですね』と声を掛けることが私の密かな夢だったのだ。
私はほくほくとベンチに座る。
いつもあまり観賞していなかったが、ここの薔薇は美しいと思う。
色に統一性がなくてぐちゃぐちゃではあるが、どの花も私が一番とばかりに咲き乱れている。
「……奈緒先輩がいないと、なんだかへんな感じだなぁ」
奈緒先輩が居て初めて、この“薔薇園”という感じがするのだ。
その日のお昼休みも、あの薔薇園へ向かった。
私がどんなに早く薔薇園に着いても、奈緒先輩は絶対に私より早くあのベンチに腰掛けているのだ。
(今日こそは奈緒先輩より先に……っ)
私はダダダダと砂を蹴ってあのベンチを目指した。
こんな姿を教師たちに見られたら、反省文ものかもしれない。
「………あっ」
薔薇の園にたどり着いた。
奈緒先輩は………
来ていないみたいだ。
「やった!」
実は、先輩より早くベンチで待ち、『遅かったですね』と声を掛けることが私の密かな夢だったのだ。
私はほくほくとベンチに座る。
いつもあまり観賞していなかったが、ここの薔薇は美しいと思う。
色に統一性がなくてぐちゃぐちゃではあるが、どの花も私が一番とばかりに咲き乱れている。
「……奈緒先輩がいないと、なんだかへんな感じだなぁ」
奈緒先輩が居て初めて、この“薔薇園”という感じがするのだ。