私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~
美優ちゃんの目には、知らず知らずの内に涙がたまっていた。
彼女は、本気だ。
本気で、私なんかの心配をしてくれている。
何も言えなかった──嗚咽が溢れてきたから。
「みっ…美優、ちゃん…私………っ」
「話してよ、ゆっくりで良いから。絶対笑ったりしないから」
私は美優ちゃんにしがみついて泣いた。
今になって悲しみが溢れてきた。
美優ちゃんも泣きながら、私の背中を撫でてくれていた。
初めて、親友という存在のありがたみを感じた。
私は少しずつ落ち着いてきて、目も鼻も痛かったけど、すっきりしていた。
「ありがとう美優ちゃん…。話すよ……」
「うん。……大丈夫?」
美優ちゃんの胸から離れ、私は苦しい胸のうちを明かした。
美優ちゃんは何も言わず、聞き入ってくれている。