私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~
「そ……」
そんな………。
だって、限りなく不可能な願いなのに。
美優ちゃんたらさらっと言ってくれるんだから。
「ま、当事者じゃない私が言っても駄目かもね。千雪の問題だし、千雪が決めなよ。…愚痴とか相談なら、いつでも頼って」
「うん、ありがとう…」
美優ちゃんはいひひ、と宝物を見つけた子供みたいに笑った。
「あぁ-っ すっきりした!千雪ったら中々白状しないんだもん」
「ごめん…言ったら嫌われそうで…」
「んも-!何ヵ月あんたと一緒にいると思ってんのよ!」
「いたっ 美優ちゃん、ごめんて───」
私たちはじゃれあいながら、温室を後にした。
これからのことは、分からない。
それでも、美優ちゃんのおかげで私の心が軽くなったのは事実なのだ。
───大丈夫。
まだ、がんばれるよ……