私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~
へぇ…
そう言えばクラスメイトでそんな話をしていることがあったなぁ。
ま、私には縁の無い話だな。
ちらっと歓声の方を見てみる。
……格好良い…。
思わず凝視してしまった。
亜麻色の髪は短く切り揃えられていて、少年みたい。
背は女子の中でも頭2つ位飛び出ているくらいの長身。
それに…彫りの深い、整った面差し。
なるほど、みんながきゃあきゃあ騒ぐのも分かる気がする。
「なに?好きになっちゃった?」
口を開けて見とれる私に、美優ちゃんが悪戯っぽく聞く。
かぁ、と血が上った。
ありえない!
「な なに言ってるのよ、いくら女子校だからって…」
「分かってるわよ。でも実際、奈緒様のこと本気で好きになっちゃう子も結構いるんだよ-?」
「えっ」
「まぁ女しか居ないからそうなっちゃうんだろうけど。」
妙に冷静な美優ちゃん。
私は止めていた足を再び動かした。