私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~
「え~今日から新学期という訳だけど、ほとんど顔ぶれも変わらないし、手短に説明するね」
そんな無責任な発言で幕を開けた私の新たな学校生活。
HRに集まった生徒たちも担任も、中学からの持ち上がりだ。
──ただ一人、西宮 静架を除いては。
「あ、西宮さんは外部生だったよね。それじゃあ、お隣の…永岡さん、彼女のお世話お願いね!」
「はぁっ?」
私はだらけた姿勢を直して身を乗り出した。
聞いてない、そんな話!
「ま、これがお隣さんの宿命ってヤツね。校内とか、適当に案内してあげて-」
「なっ…だからって!」
なんという横暴!
そう言えばこの担任はかなりの面倒臭がりで有名だった。
(どうして私がこんな面倒なことを……)
悲しいことに西宮静架は窓際の席で、隣には私しかいない。
責任押し付けれないじゃない…。