私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~
静架に怒鳴り散らした後も、私の気持ちはむしゃくしゃするばかりで。
足早に教室を飛び出したのは良いとしても、行く当てもない。
入ったきたばかりの高等部の高等部の校舎に、自分が安らげる空間はなかった。
(静架は……悪くない、のに…)
演劇部に入るのは彼女の勝手。私の邪魔がしたいからという不純な動機もない。
だけど、
これ以上私のテリトリーを荒らされたくは無い…。
土足で私の、自分でさえ気付かなかった部分に触れてくる静架。
私に楯突くのも、振り回すのも、彼女しかいない。
「イライラする…」
平穏な生活を望んでいただけなのに。
思わぬ方向から崩れていく。
「はぁ……」
「なぁにため息なんか吐いちゃってるの~?」
「うわっ?!」
ずしん と背中にくる重み。
誰かが私の背中に突進してきた。