私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~
「大丈夫ですから…」
「もう、何なのよそのシケタた顔は!!」
うじうじしている私に痺れを切らした瑠衣さんの眉間にはうっすら皺が刻まれている…。
ったく、こっちだってむしゃくしゃしてるのに…何だって瑠衣さんが怒るのよ!
はぁ-っ と心底煩わしそうなため息を吐く。
さすがに先輩には失礼かな、って思ったけど、どうでもいいや。
瑠衣さんにガス抜きしてもらって、気分はなんとなく軽くなった気がした。
瑠衣さんといると、真面目に悩んでるのが馬鹿らしくなってくる。
「……そう言えばさ、」
いきなり瑠衣さんが口火を切った。
なんだかわくわくしてる…みたい?
「この先にはね、行ける人だけ行ける、秘密の薔薇園があるのよ」
「秘密の…薔薇園、ですか?」
聞き返すと、私の不思議そうな反応に満足したのか、にんまりと瑠衣さんが頷いた。