私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~
「そうなの!誰も近寄らないのに沢山咲いててさぁ、生徒会で取り壊すかどうか揉めてたんだけど、何かこうゆう逸話があるらしいのよね~」
かなり昔からある伝説…みたいなものらしい。
「で、私に何の関係が?」
「だからぁ、暇なら行ってみれば?って話」
はぁあぁ~……?
この人は私のテンションの下がり具合に気付いていないのだろうか?
いや、多分気付いてても構わないだろうな…
「ま、気が向いたら行ってみなよ。取り壊しも白紙になったから、いつでも」
「はぁ……」
じゃねっ とすぐさま駆け去って行く瑠衣さん。
台風が去った。
(秘密の薔薇園、ねぇ…)
確かに暇だし、寮にもなんとなく帰りたく無いし、部活なんて当分行かないし…。
(ちょっと覗くくらいなら…)
綺麗な薔薇でも見て、癒されようか。