私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~
するとやっぱり静架は、自分が居たから部活に来なかった、と思い至ったようだった。
「ふん、あなたって結構小さい女なのね」
「…何だって──?」
軽蔑したように眉根を寄せる静架に憤慨し、ギロリと睨んだ。
──が、効かず。
「演劇部のトップスターだって皆が騒ぐからどんなものかと思えば、そんな些細な事で簡単に意思を曲げれる軟弱者だったなんて」
──がっかりだわ。
そんな声が聞こえた。
私は猛烈な勢いで静架に詰め寄った。
私だって好きで演劇を始めた訳でも、トップスターになった訳でも無い!!
しかし、半開きで何かを伝えようとした口は、言葉を上手く紡ぐことが出来なかった。
私が否定出来ないので、静架は更にがっかりしたように、私から離れた。
もしかしたら、静架は私が反論するのを待っていたのかも知れなかった。