恋日和 〜キミに届かない恋でも〜
* * *





頬杖をつきながら、なにをするわけでもなくどこか遠くを眺める。


自分の席に座って、ただまえを向いてそうしていただけだったけど。
ふと、顔を横に向けて、窓の外に視線を移す。



日当たりのいい窓側のうしろから2番目の席。
私の机には白い光が入ってきていてまぶしいくらいだけど、暖かくて心地よい。



……そういえば、彼はいつもオレンジ色の光を浴びている。
だからか、彼がどんな人かあまりわからないのに、すごく温かみのある人に見える。



名前はなんて言うのかな。
どこの学校なのかな。


彼を見るたびにでてくる疑問は、増えてくばかりで解決しない。



あたしにはきっと勇気が足りないんだ。
でも、ほら、いきなり話しかけても引かれそうで怖くて。


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