恋日和 〜キミに届かない恋でも〜



でもたまに優しくて温かくて。
春馬がいなかったらきっと、いつまでもうじうじして立ち直れなかった。


春馬はあたしや莉子にとって必要不可欠とか、そんな感じの存在なのかもしれない。



昔からずっと、優しかった。
でも、莉子には特別優しかったくせに、あたしには特別意地悪だった。


でもこの〝幼なじみ〟の関係でいれて、すごく嬉しい。
……こんなこと、本人には口が裂けても言えないけど。



「にやにやしてキモい」

「うるさい!!」



つい大声を出してしまうと、周りにいた人たちにクスッと笑われてしまった。


……やらかした。
図書館のときの冷たい感じよりかは、まだ温かいような感じだけれど。


ーーそういえば。
このまえ見た男の子は、彼なのかな。


でも、そうだったらいいのになあ。
今度は見てるだけじゃなくて、ぜったいに話しかけてみたい。




< 149 / 309 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop