恋日和 〜キミに届かない恋でも〜
* * *





黒板の座席表にある自分の名前は、真ん中の席に書いてあった。
あたしは自席に座って辺りをキョロキョロ見回す。


もうグループが出来てるところもある。
……早く芽依来ないかなあ。



あたしと芽依が同じクラス。
そして実鈴と春馬はあたしたちの隣のクラスになった。



芽依と同じクラスになったのがせめてもの救い。

人見知りではないんだけど、周りの環境が変わっちゃうと……どうもだめみたい。



「希子ー!」

「あ、芽依!!」



その声に振り返ると、見慣れない感じの芽依が立っていた。
制服が変わると、やっぱり変な感じ。


それにーー。



「芽依、もしかしてメイクしてる?」

「ん? グロスだけだけど」



ぐ、グロス……!
なんかそれだけでも、すごく大人っぽく感じる。


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