恋日和 〜キミに届かない恋でも〜
シンスプリントになってから、たくさん走るとすごく痛くなるから、続けようとは思ってない。
「どこかの部活のマネージャーとかいいなあって思ってる」
「マネージャー? 陸上はもういいの?」
「うん、いいの」
笑顔を浮かべながらそう言うと、芽依は『そっか』と納得したようにうなずいた。
「芽依は?」
「うーん、私はバイトしたいから入らないと思う」
「そうなんだ。 バイトっていうのもいいなあ……」
働くことって、なんだかちょっと大人な感じがするから、興味がある。
バイトとマネージャー……どっちをやろうかな。
「部活見学してから決めれば?」
「うん、そうする!」
芽依の言葉にうなずいて話が終わると、ちょうどよくHR開始のチャイムが鳴った。
これからの高校生活に期待でいっぱいだけれど少し不安もある。
でも、楽しい3年間になるといいな。