恋日和 〜キミに届かない恋でも〜
* * *






高校生になって2日目の朝。

……今日はあまり寝れなかったなあ。
寝不足だからか、少しだけ頭がガンガンと痛む。



ふああ、とあくびをしながら教室のドアに手をかけて、ゆっくりと開く。



教室に入るなり、友達と話している三吉くんとばちっと目があった。
だけど昨日のように、すぐに目は逸らされてしまった。



胸がズキンッと少し痛む。



ーー夢には莉子が出てきた。

好きな人のことを照れくさそうに話す莉子と、泣きそうになりながらあたしたち宛に手紙を書いている莉子。



だからこそ、三吉朝陽くんは、莉子のいう三吉くんなんじゃないかって思った。

それならあたしは、莉子との願いを代わりに叶えなきゃいけないんだ。



もう夢でしか会えない莉子の願いを。


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