恋日和 〜キミに届かない恋でも〜
にやにや笑ってる男の子たちのうしろにあるドアから出てきた、湖都ちゃん。
「じゃあ、あたしはもう行くから!」
春馬に向けて、少し怒りをこめながらそう言って、すぐに男の子たちの間を通り抜ける。
「あ、希子ちゃんいた!」
「ごめんね」
「大丈夫だよ。 じゃあ体育館行ってみる?」
「うん!」
湖都ちゃんは明るくて、それにすごく話しやすい。
「湖都ちゃんは、バスケ部のマネージャーをやるって、もう決めてるの?」
体育館に向かいながら、ふとそう聞いてみる。
すると、湖都ちゃんは『うん!』と満面の笑みでうなずいた。
「私、バスケ好きなんだ〜!」
「そうなんだ。 あたし、バスケって体育でしかやったことないなあ」
楽しいんだけど、ルールはあまり知らないし、どちらかというとサッカーのほうがまだわかる。