恋日和 〜キミに届かない恋でも〜



「希子ちゃん? どうかした?」

「ううん、なんでもないよ!」



はぐらかすように笑顔を見せるけど、湖都ちゃんは不思議そうな顔をしていた。


ピー!という笛の合図に、1年生も2年3年の先輩も、コートの真ん中に集まった。



「希子ちゃん 湖都ちゃん、ふたりも来て!」



水樹先輩に呼ばれて、整列してる男の子たちのうしろのほうに並ぶ。


あたしたちの向いてるほうに立っているのは、竹内先輩だ。



「今日は1年生はお疲れさまでした。 1年生はこれでおしまいだけど、明日とかも来ていいからな?」



竹内先輩って部長さんなのかな。
さっきも指示とか出していたし……。



「2年3年はまだ練習あるから。 っつーことで、1年生は解散!」

「ありがとうございました!」



1年生は声をそろえて、軽くお辞儀をしながらそう言った。
あたしも小さく声を合わせた。


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