恋日和 〜キミに届かない恋でも〜
3人で顔を見合わせると、なんだかおかしくなっちゃって笑ってしまった。
だけどすぐに我に返って、3人揃って急いで荷物をまとめる。
「雨降る前に帰るよ!」
「うんっ」
芽依の言葉に、あたしと実鈴が声を合わせてうなずく。
急いでお会計を済ませてレストランを出ると、さっきよりも空は暗くなっていた。
まだ、4時なのになあ……。
そんなとき、鼻に、ぽつりと冷たい感触がした。
「芽依ちゃんきーちゃん!降ってきちゃったよ!」
そう言って、なりふり構わず走り出す実鈴と、追いかける芽依。
そんなふたりの背中を、雨から逃げるようにしてあたしもついていく。