恋日和 〜キミに届かない恋でも〜
* * *




午前中は女の子と男の子にわかれて、モールの専門店を見て回ることになった。



「ねえ、あたしちょっとトイレ行って来ていい?」

「じゃあ私も行ってくる」



実鈴と芽依がトイレに行って、あたし湖都ちゃんはすこし離れて待つことにした。



そういえば、あの仮入部の日……湖都ちゃんはどうしたんだろう。

なんだかちょっと気になっていたけど、あれ以来話していないから聞けなかったなあ。



「希子ちゃん」

「ん? ……どうしたの?」



そう思って聞こうとしていると、湖都ちゃんから話を振って来た。



「希子ちゃんって、朝陽のこと好き?」

「え!? な、なんできゅうに……」

「あっ、ごめんね。 希子ちゃんと朝陽ってすごく仲良いなあって思って」



もしかして、この間すぐに帰っちゃったのも……。
あたしが三吉くんに『希子』って呼ばれてたから?


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