恋日和 〜キミに届かない恋でも〜
ふたりがトイレから戻ってくると、湖都ちゃんのスマホにバスケ部の男の子からのLINEが届いた。
「お昼になると混むもんね~」
スマホの画面を見てそう言った湖都ちゃんに、『なんてきたの?』と聞いてみる。
「いまからお昼どうかって。 どうする?」
「そうね、混むの嫌だし」
「うんうん、芽依ちゃん並ぶの大嫌いだもんね」
そう言った実鈴の頭を、芽依がパシッと軽く叩いた。
実鈴は『いった~!』とちょっと大げさに頭をおさえている。
「1階のファミレスのまえにいるって! 行こう」
「うん! ほら、実鈴と芽依も行くよっ」
うしろでごちゃごちゃやっているふたりにそう声をかけて、湖都ちゃんと話しながらファミレスに向かって歩いて行く。