恋日和 〜キミに届かない恋でも〜
「俺、希子の言うとおり、莉子が好きだった」
「やっぱり!!」
その言葉に、興奮して大きな声をあげる。
だけど、春馬はまた悲しそうな顔をして笑った。
「俺、冬休みに莉子に告白したんだ」
『告白』という予想もしてなかった2文字に驚いて、口がぽかーんと開く。
え……?
だれが、だれに?
--春馬が、莉子に?
そんなこと、初めて聞いた。
莉子も言ってなかったし、春馬からもいま初めて聞いた。
「まあ、振られたんだけど」
「そう、なんだ」
悲しそうな顔の春馬に、返す言葉が見つからない。
あたしは、やっぱりばかだ。
ふたりにそんなことがあったのに、あたしは春馬の恋を応援しようとひとりで突っ走って。