恋日和 〜キミに届かない恋でも〜

・ 気になる彼

《Riko》





せっかく元気になれたのに。
せっかく戻ってこれたのに。


私は、みんなに追いつけない。




とぼとぼ歩きながら、まっすぐ家には向かわずに。
学校と家の間にある、小さな公園に入って青色のベンチに腰をかける。


小さくため息を吐くと、白い息がふわっと出て、空気に溶け込むようにして消えた。



この間から、先生から『レベルを下げたほうがいい』と、何度も言われてる。

でも、そんなの嫌だよ……。



ずっと行きたかった高校。
ずっとまえから希子と一緒に目指していて、そこに受かる約束だってした。


だから、絶対に諦めたくない。



それでも、私がいなかった期間にみんなと開いた差は、すごく大きい。


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