恋日和 〜キミに届かない恋でも〜



「てか、なんでやめたの? それよりやめるとかそんなのある!?」

「え、だから……」

「また自分に嘘吐いてる」

「っえ……」



なんでも見透かしちゃうような、芽依の瞳と目が合った。



「『彼のことなんて好きじゃない』って自分に言い聞かせてるでしょ」



ーーぎくり。

『図星です』とでも言うような、わかりやすい反応をしてしまった。



すると芽依は呆れたように、大きく深くため息を吐いた。
……ちょっと大げさな気もするけど。



「好きなら好きでいいじゃん。 なんでやめようとするの?」

「ほ、ほら。 三吉くんって湖都ちゃんと付き合うんだって」

「なにそれ?初耳なんだけど!」



あ、うっかり……。
もしかして秘密で付き合ってたりして。
そらならあたし、最低なことした……。


窓枠に頭を乗せて、うなだれる。


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