恋日和 〜キミに届かない恋でも〜
《Asahi》





「朝陽!!」



部活も着替えも終わって、帰ろうとしていると。
須藤に呼び止められて、立ち止まる。



「一緒に、帰ろう」

「……おう」



同じ中学でもあった、須藤に告白されて、1週間。
断る理由も特になくて、言われるがままに付き合うことになった。



家が近所ということもあり、須藤とはよく会うし、帰り道も同じ。



いつもの帰り道を、なにも考えずにただぼーっと歩いていると。
『ばかじゃないの』という、須藤の言葉に我に返った。



「ん?なんて言った?」

「だから、朝陽はばかだって!」

「え?」



俺、なんかしたっけ……。


そう考えながら、隣を歩く須藤を見ると。
須藤は、怒ったような悲しいような困ったような、よくわからない顔をしていた。


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