恋日和 〜キミに届かない恋でも〜
「あのさ、『最低』だなんて言って、悪かった」
「え……」
「手紙見たときさ。 驚いてわけわかんなくなって、俺、希子にひどいこと言った」
ちらっと右隣を横目で見ると、悲しそうにうつむく三吉くんの横顔が見えた。
でも、どうしていまさら……。
ずっとずっと、話せていなかったのに、
「いいよ、もう」
「……ごめん」
「いいって……」
もう、過ぎたこと。
それに、少なからず三吉くんを傷つけてしまったことに、変わりはないと思う。
「中3の冬のとき、希子……じゃなくて、莉子のことが好きだった」
「うん」
「だから、高校で同じクラスになって嬉しかった」
「……うん」
罪悪感で、胸が少しきしんだ。