恋日和 〜キミに届かない恋でも〜
いつも笑顔で周りにはたくさんの人がいて。
勉強は少し苦手みたいだけど、運動ができて。
きっと、希子は私とは違う世界を見てるんだろうなあっていつも思う。
そんな希子のこと、憧れてる。
それに彼にこんな弱い自分を知ってもらいたくないから、きっと口からは『キコ』という名前が出たんだ。
「キコって呼んでいい?」
「う……うん!」
それなら、私の憧れの希子になってみてもいいかな。
いつも笑って楽しんでもいいかな。
「俺も朝陽でいいから」
「な、慣れるまでは苗字でいいかな……」
「ふっ。 なんでもいいけど」
いつもと違う自分になりたい。
いつも羨ましく見ていた笑顔いっぱいの希子の世界を見てみたい。