恋日和 〜キミに届かない恋でも〜
でも、いまはがんばろうっていう気持ちのほうがすごく大きくて。
希子とも約束したし、絶対に受かって見せる。
……って、もし私も希子も三吉くんも受かったら、三吉くんにはなんて言えばいいんだろう。
でも、そのときはそのときだよね。
ふと、空を見上げれば少し薄暗くなっていた。
「そういえば、西中なのにどうしてここをとおりかかったの?」
ここは東中の学区域。
だから、西中の人がここをとおりかかるはずがないのに。
「あ、俺、駅まえの図書館に行こうとしてたんだよ。ここの裏道が図書館までの近道だから」
「じゃあ、私……それの邪魔しちゃった?」
そうだとしたら、すごく申し訳ない。
だけど、三吉くんは笑いながら首を横に振った。