恋日和 〜キミに届かない恋でも〜
春馬にそんなこと言われなくたって、自分でそのことは自覚してる!
「春馬も余裕ぶっこいてると、落ちるかもしれないよ?」
「希子にだけは言われたくねえけどなあ」
「ちょっと! 春馬!!」
ふつふつと怒りが湧いてくるのが、自分でもわかる。
春馬はあたしを怒らせるのが得意みたい。
「あんたたち、そんななのによく図書館行けるね」
そんな芽依の言葉にぎくっと肩が跳ねる。
この間のことを思い出して、肩を落とす。
そうだ……。
昨日は春馬に用事があって図書館には行かなかった。
だから、わからないけど。
あの男の子、今日もいるのかな。
うるさくした日、すぐに帰っちゃったし……。
そんな嫌なことばかり考えちゃう。
でもいま、すごく後悔してる。
きっと、いるはず。
そうだよね……?