恋日和 〜キミに届かない恋でも〜
* * *
芽依と途中で別れて、春馬とふたりで歩く、図書館からの帰り道。
空を見上げると、さっきまではオレンジ色だったのに紫がかっていた。
7時の閉館までの2時間。
いつもどおりのその時間が、今日はなんだかすごく長く感じた。
彼を見るまえのときよりも、すごくすごく長かった。
もう会えないのかな。
……それなら、引かれたとしてももっと話しかけてみればよかった。
「希子、めずらしく集中してたな」
「……うん」
「つうか、なんか暗くねえ?」
「気のせいだって!」
不思議そうにあたしの顔を覗き込む春馬に、笑顔を向ける。
もう忘れちゃおう。
そうすれば、いままでどおり勉強にも集中できる。
彼のことは見なかったことにしよう。
きっと、彼はもう来ない気がするから。
……勘、だけど。 そんな感じがする。
芽依と途中で別れて、春馬とふたりで歩く、図書館からの帰り道。
空を見上げると、さっきまではオレンジ色だったのに紫がかっていた。
7時の閉館までの2時間。
いつもどおりのその時間が、今日はなんだかすごく長く感じた。
彼を見るまえのときよりも、すごくすごく長かった。
もう会えないのかな。
……それなら、引かれたとしてももっと話しかけてみればよかった。
「希子、めずらしく集中してたな」
「……うん」
「つうか、なんか暗くねえ?」
「気のせいだって!」
不思議そうにあたしの顔を覗き込む春馬に、笑顔を向ける。
もう忘れちゃおう。
そうすれば、いままでどおり勉強にも集中できる。
彼のことは見なかったことにしよう。
きっと、彼はもう来ない気がするから。
……勘、だけど。 そんな感じがする。