恋日和 〜キミに届かない恋でも〜
ーーって、そういえば莉子は平気なのかなあ?
だって、いつも三吉くんと一緒に勉強してるし……。
「希子?どした?」
「ううん、なんでもない!」
「そう? んじゃ、行こう」
その言葉にうなずいて、廊下に出てすぐに隣の教室のなかを覗いた。
実鈴の姿はあったけど、莉子はもう帰っちゃったみたいで、いなかった。
「実鈴ー!」
芽依がそう呼ぶと、帰る支度をしていた実鈴は、荷物を持って急いであたしたちのところに来た。
「芽依ちゃんっ、ごめん! りーちゃんに聞いたんだけど……断られちゃって」
「え!? そう言えば、莉子ってこのごろすぐ帰るよね?」
そう言って、芽依と実鈴はあたしに視線を向けてくる。
「り、莉子は他校の友達と図書館で勉強してるんだよ〜」
「そうなの? りーちゃん、違う学校にお友達いたんだ〜」