恋日和 〜キミに届かない恋でも〜
「早く高校生になりたいなあ」
「受かるかの問題だけどね」
ぼそっとつぶやいた言葉に、すかさず芽依がつっこんできた。
たしかにそうなんだけど……!
でも、いまだと帰りにどっかに寄ることもできなくて、一旦家に帰らなきゃだし。
それに、もうこの〝受験〟というのが早く終わってほしくて。
「みんなってば本当にひどいっ! 絶対に受かって見せるんだから!」
「ふふ。 がんばって、きーちゃん!」
「推薦で決まってる実鈴は余裕だね。 希子とは大違い」
「ちょっと、やる気をそぐようなこと言わないでよ!」
推薦で決まってる実鈴に、内申も偏差値も足りてる芽依。
一番危ないのはあたしだって、なんどもなんども言われてるからわかってるけどさ、がんばろうって決めてるんだから!