恋日和 〜キミに届かない恋でも〜



そんな春馬の言葉に、思わずイラッとして、机をバシッと叩いた。



「なにそれ! あたしだってがんばってる!」



だから、つい。
図書館だってことも忘れて、大声でそう叫んでしまった。



ハッと我に返ったときには、もう遅くて、周りから迷惑そうな視線を向けられていた。

迷惑そうな目をしてる人たちと目を合わせられなくて、視線をノートに移す。


あたしってば……本当にばか。
なにしてるんだろう。



ふいに、手元から目のまえの春馬の少しうしろに視線をずらす。
いつもの席に座ってる彼は、荷物をまとめてすぐにその場を立ち去ってしまった。


もしかして、迷惑だった……!?
彼の邪魔をしちゃったかな。


ううん、彼だけじゃない。
周りにいる中学生とか高校生、みんなの邪魔をしちゃった。


< 8 / 309 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop