恋日和 〜キミに届かない恋でも〜
《Riko》
いつもどおりに笑ってれば。
きっと、すぐに元気になるはず。
そんなこと、あるわけないのに。
変にたくさん笑っちゃうときこそ、すごく嫌なことが降りかかってくるのに。
いつもそうだから。
このあとにはいつもどおり嫌なことがあるんだって、そう思う。
空にお月さまが顔を出したころ。
1度帰ったお母さんが、また病室に顔を出してくれた。
「莉子、ごめんね」
「お母さん?」
「本当にごめんなさい……」
そう言うお母さんに、なにも声をかけることができない。
いつもどおりたくさん笑うお母さんじゃなくて、たったひとりの寂しい病室に入ってきたお母さんは、泣いていた。
意味もなく『ごめんね』を繰り返すお母さんに、私がその言葉を返したい。
いつもどおりに笑ってれば。
きっと、すぐに元気になるはず。
そんなこと、あるわけないのに。
変にたくさん笑っちゃうときこそ、すごく嫌なことが降りかかってくるのに。
いつもそうだから。
このあとにはいつもどおり嫌なことがあるんだって、そう思う。
空にお月さまが顔を出したころ。
1度帰ったお母さんが、また病室に顔を出してくれた。
「莉子、ごめんね」
「お母さん?」
「本当にごめんなさい……」
そう言うお母さんに、なにも声をかけることができない。
いつもどおりたくさん笑うお母さんじゃなくて、たったひとりの寂しい病室に入ってきたお母さんは、泣いていた。
意味もなく『ごめんね』を繰り返すお母さんに、私がその言葉を返したい。