あの時
今は…
その後、田辺君が担任の先生に言ってくれていじめはずっと小さくなった。
けれど、小さないじめは続いている。
でも、私はあの時の田辺君のお陰で真っ直ぐ進んでいけている。
屋上で泣きじゃくって「もう死にたいと思った。」と言った私に田辺君は、
「存在しないでいい奴なんていねーんだよ。
みんな、誰かには必要とされてんだ。
だからいなくなろうなんて思うな。
生きたくても生きられない奴もいる。
自分の命ぐらい、大切にしろよ。
なんかあったらオレを頼れ。
頼りないけど、少しぐらい力になれるかもしれねーだろ。
1人で無理すんな。」
と言ってくれた。
嬉しすぎてせっかく止まった涙がまた出てきた。