腹黒い私の策略
「久しぶりっマサヒロ!
アツシはこないだ会ったから全然新鮮味が無いけど」
アツシと談笑していたマサヒロは、控えめだけど、穏やかな笑顔を向けてくれる。
誰にでも向けるものだが、それでも魅力的だと感じてしまう。
「うわ〜今日は竹本が女に見える」
黙れアツシ。いつも美しさを放っている私が男に見えていたのか!?
もしそうなら、お前は今すぐ眼科に行け!
なんて、大勢の人がいるなかで言わない。
『愛想の良い、女子力が高いヒカリちゃん』というイメージを、自ら崩すようなことはしたくない。