腹黒い私の策略
作戦その2
情報操作
「ねぇねぇマサヒロ〜」
「ん?」
軽く体を預けている状態だが、マサヒロは一切嫌そうな顔をしない。
「コトコって好きな人いるんだって〜
誰かは教えてくれないんだけどさ〜。知ってた?」
軽い口調の私に対して、一瞬身体を固くしたマサヒロ。
本気に一瞬だったから、触れていなかったら気が付かなかったかもしれない。
口に運ぼうとしていたお摘みが、箸から逃げる。