腹黒い私の策略
一端言葉を切って、もう一回深呼吸をする。
「私は、マサヒロの隣にいたいの」
6年ぶりくらいにする告白は、想像以上に恥ずかしい。
でも、ここまで言ったら分かってくれるだろう。
「私と付き合って下さい」
不意討ちのキスの衝撃が醒めてきたマサヒロは、顔のポリポリッと掻いて
「つまらない男だと思うし、女の子を喜ばせるのとか出来ないけど、それでもいいんなら…よろしくお願いします」
60度ほど腰を曲げるマサヒロに思わず笑みがこぼれてしまった。