不機嫌な彼のカミナリ注意報2
 これには、正直驚いた。
 風見さんの口から、そんな言葉が出てくるなんて思いもしなかったから。
 最近私と会えていないことや、まともに話せてすらいないことを、それなりに気にしてくれていたのだ。

「そ、そんなのわかってますから。風見さんがすごく多忙なのは誰でも知ってますよ」

「だよな」

「いいんです。食事はお休みの日にでも行きましょう?」

 平日は一秒でも早くその身体を休めてほしい。
 デートできなくても文句など言わないから。


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